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【テンプレートあり】フリーランス向け職務経歴書の書き方~業務委託案件で選ばれるポイント~

フリーランスにとって、職務経歴書は「あなたにお願いしたい」と企業に思ってもらうための、重要な自己紹介ツールです。

企業が業務委託パートナーに求めるのは、多くの場合「事業課題を解決してくれる即戦力」。将来性よりも「今、何ができるか」を具体的かつ魅力的に伝える必要があります。

しかし、いざ書こうとすると

「自分の経歴をどうアピールすれば?」
「正社員時代と書き方は同じでいいの?」

と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

本記事では、これまで数多くのフリーランスと企業のマッチングを支援してきたWarisの知見を基に、採用担当者の目に留まり、案件獲得に繋がる職務経歴書の書き方を徹底解説します。コピーして使えるテンプレートや具体的な例文も豊富に紹介しますので、ぜひあなたの強みが最大限に伝わる一枚を作成しましょう!

 

目次

 

1. まずはここから!職務経歴書の基本構成

職務経歴書は正社員向けと同じ形式で作成できますが、業務委託ならではの視点を盛り込むことが大切です。特に、自走性や再現性を示す実績・成果は丁寧に記載しましょう。

分量は2〜3枚が適切で、基本的には主に5つの項目で構成します。

  1. 職務要約
  2. 活かせるスキル・経験
  3. 職務経歴
  4. 使用可能ツール・資格
  5. 自己PR

2. 各項目のポイント

ここからは、それぞれの項目の効果的な書き方を説明します。

職務要約

職務要約では、「私はどの分野のプロフェッショナルで、どのような業務に強みを持つか」を簡潔に記載します。これは読み手の興味を引くための重要な導入部分です。

とはいえ、ここでは過去の職歴を全て網羅する必要はありません。専門性・スキルに関わる部分や獲得したい案件に合わせて「現在できること」や「直近の経験」に焦点を当てましょう。

キャリアの変遷や転職歴を記載する際は、自身の強みや即戦力としての価値を前向きにアピールしていきましょう。

記載例:広報
大学卒業後、株式会社◯◯にて5年間、事業会社の広報として従事。主にBtoB領域のIT製品に関するPR戦略の立案から実行までを一貫して担当し、メディア掲載数の前年比150%増に貢献しました。その後フリーランスとして独立し、スタートアップから大手企業まで5社以上の広報・PR支援を経験。特に、サービスの認知拡大期における戦略設計とメディアリレーション構築を得意としております。貴社の[募集要項のキーワード]というフェーズで、これまでの経験を最大限に活かせると考えております。

活かせるスキル・経験

ここでは、あなたのスキルを「商品メニュー」のように箇条書きで分かりやすく提示します。採用担当者が「この業務を頼めそうだ」と具体的にイメージできるように、経験分野ごとに整理し、可能であれば経験年数も添えましょう。

特に、多様なスキルをお持ちの方は、以下のマーケティング職のサンプルのようにカテゴリ分けすることをおすすめします。

記載例:マーケティングの職務経歴書サンプルより

このようにスキルを整理することで、あなたの専門分野と対応可能な業務範囲が一目瞭然になります。採用担当者は、あなたのスキルセットと募集ポジションの要件を照らし合わせやすくなるのです。

職務経歴

職務経歴は「今できること」を分かりやすく伝えるため、新しい順に記載する逆編年体形式か、スキル別にまとめるキャリア形式のいずれかで構成します。職歴が多い場合は、応募案件に関連する経歴・実績は厚く、それ以外は簡潔に記載するとよいでしょう。

特にフリーランスには「自走力」が求められるため、プロジェクトの規模、人数、自身の役割、具体的な行動プロセス、そして最終的な成果を明確に記載します。単なる業務内容の羅列ではなく、具体的な成果を示すことで、企業は再現性をイメージすることができます。

また、業務委託やフリーランスとしての経験も記載しましょう。案件概要・ミッション、企業名(非公開の場合は業種)、期間、業務内容、成果など。特にアピールしたい実績は詳細な情報を盛り込むことで、外部人材としての実績をアピールすることができます。

こちらは経理職の方の記載例です。

記載例:経理の職務経歴書サンプルより

このように、「どのような課題に対し、どう行動し、どんな成果を出したか」をセットで具体的に示すことが、採用担当者に「この人は自走してくれそうだ」と信頼してもらうための鍵となります。

使用可能ツールや保有資格

使用可能なツールやシステムを記載することは、キャッチアップ力のアピールにも繋がります。

(経理なら会計ソフト、マーケティングならMAツール、人事なら採用管理システムなど)

特に、システムを活用した業務改善や業務フロー構築などの経験があれば記載しましょう。また、語学力や専門知識を証明する資格も、実務能力を裏付ける重要な要素として忘れずに記載します。

自己PR

自己PRは、業務スキルだけでなく、ポータブルスキルやパーソナリティを直接アピールできる貴重な項目です。フリーランスには特に、即戦力としての能力、強い責任感、自走力が求められます。加えて、外部人材として必要なコミュニケーション力、柔軟性、自己管理能力なども重要なアピールポイントとなるでしょう。

また、フリーランスとして活動する思いや志望動機に触れることも、より深い理解を得られる可能性があります。特に、複数の案件を同時に進行させることが多いフリーランスに対して、確実な業務遂行への不安を抱く企業も少なくありません。そのため、過去の実績や同時進行した案件の経験を示すことで、マルチタスク力や柔軟性、高い再現性、そしてコミット力をアピールすることが効果的です。

アピールポイントの例
自走力/コミット力:常に期待以上の成果を出すために、自ら課題を発見し、改善提案まで行う姿勢。
柔軟性/コミュニケーション能力:チームの一員として、立場や役割の異なるメンバーと円滑に連携し、目標達成に貢献できる力。
キャリアの軸:「なぜフリーランスなのか」「どのような社会課題を解決したいか」といった想いを伝えることで、企業理念とのマッチングを図る。

3.【 職種別サンプル付 】すぐに使える!職務経歴書テンプレート

「百聞は一見にしかず。まずは良い見本を見てみたい」「すぐに書き始められるフォーマットが欲しい」という方のために、Warisがおすすめする2種類のテンプレート(「職種別サンプル」と「基本ひな形」)をご用意しました。

ご自身の状況に合わせて、最適なものをダウンロードしてご活用ください。

1. 職種別・職務経歴書サンプル(PDF)

「自分の職種だと、どう書けば強みが伝わるんだろう?」と悩む方は、まずこちらのサンプルをご覧ください。採用担当者の視点を踏まえて作成した、具体的な記載例です。アピール方法や言葉選びの参考にしてください。

職務経歴書サンプル:経理
こちらからダウンロード(PDF)

職務経歴書サンプル:マーケティング
こちらからダウンロード(PDF)

2. 基本テンプレート(Word)

すぐに編集して使い始めたい方は、こちらのテンプレート(ひな形)をご利用ください。汎用性が高く、ご自身の経歴に合わせて自由にカスタマイズできます。

逆編年体形式テンプレート
【特徴】直近の経験から順に記載する、最も一般的な形式です。キャリアに一貫性がある方におすすめです。
こちらからダウンロード(Word)

キャリア形式テンプレート
【特徴】経験を時系列ではなくスキルやプロジェクト単位でまとめる形式です。転職歴が多い方や、特定の専門性を強くアピールしたい方におすすめです。
こちらからダウンロード(Word)

これらのテンプレートはあくまで土台です。ぜひ、あなたの個性やキャリアへの想いが伝わるよう、自分らしい言葉を加えて、最高の職務経歴書を完成させてください。

4. 書類が通るプロフリーランスがやっていること

複数バージョンの経歴書準備

プロフェッショナルなフリーランスは、汎用版の職務経歴書に加えて、業務内容や案件別のバージョンも用意しています。エージェント登録用には汎用的なフォーマットを作成しつつ、希望する業務内容に応じて内容を調整したものを準備することが効果的です。

例えば、経理とバックオフィス、あるいは営業と新規事業など、複数の専門領域を持つ方は、それぞれの分野を強調した職務経歴書を作成します。志望動機は自己PR欄を活用し、案件ごとにカスタマイズすることで、より説得力のある内容になります。

募集要項を翻訳し、「隠れたニーズ」に応える

業務委託では、企業が抱える課題を「今すぐ解決できる人材」が求められています。そのため、募集要件のMUST/WANTを正確に理解し、それらの要素を職務経歴書に効果的に盛り込むことが重要です。特に、募集要項の「これができる人」というキーワードを職務要約に含める=接点となるワードを埋め込むことで、人事担当者の目に留まりやすくなります。

参考例
スタートアップ案件:プロジェクトマネジメント力、ゼロからの立ち上げ経験、推進力、スピード感
経理案件:業務改善・DX推進実績、正確性、経営視点、
採用案件:戦略的思考力、課題解決力、コミュニケーション力、目標達成率

これらの「隠れたニーズ」を汲み取り、「私ならその課題をこう解決できます」という形で職務要約や自己PRに盛り込むことで、「この人は私たちのことをよく理解してくれている」と、採用担当者に強い印象を残すことができます。

信頼性の向上

過去のクライアントからのポジティブな評価やフィードバックを引用することで、信頼性が大きく向上します。特に、長期的な取引関係や業務範囲の拡大などの実績は、クライアントからの信頼の証として効果的にアピールできます。

ポートフォリオの活用

実績を視覚的に示すポートフォリオの作成もお勧めです。特にクリエイティブ職では必須ですが、広報PR、マーケティング、リサーチなどの分野でも効果的です。職務経歴書には、関連するWebサイト、プレスリリース、コンテンツ、SNS、仕事の紹介記事などへのリンクを含めることで、より具体的な実績アピールが可能です。

5. こんな時はどうする?

大きなプロジェクトやマネジメント経験がない場合

マネジメント経験がなくても、自分の担当範囲内でのプロジェクトリーダー経験や、関係者との調整・連携を主導した経験をアピールできます。
リーダー経験が特にない場合は、以下の3つの観点から経験を具体的に書きましょう。

  • 担当業務を責任を持って成果に結びつけた実績
  • 指示待ちではなく、自主的に考えて行動した経験
  • 課題を自ら発見し、改善提案を行った経験

短期案件の記載方法

短期案件であっても、応募する案件と関連性が高い経験は積極的に記載すべきです。ただし、長期契約を前提とする案件に応募する場合は、短期案件が多いと不安要素となる可能性があります。その場合は、各案件の業務範囲を明確に示し、「契約満了」や「プロジェクト完了」など、適切な理由を付記することが重要です。

例:「○○株式会社 新規事業立ち上げ支援プロジェクトに従事し、新サービスのリリースまで担当(24年4月〜9月 契約満了)」

転職歴が多い場合の対応

転職歴が多い場合は、次の方法で効果的にアピールできます。

  • 主要な経験や応募案件に関連する経験を強調、その他は簡単にメリハリをつけて記載
  • 時系列ではなく、キャリア別に経歴を整理
  • 省略した職歴は後半にまとめて記載
  • 転職経緯は職務要約や自己PR欄を活用して、「どう考えて動いてきたか」をポジティブに記載(記載しなくてもOK)

キャリアチェンジを目指す場合

キャリアチェンジを目指す場合、未経験であることを弱みに感じる必要はありません。大切なのは、これまでの経験で培った「ポータブルスキル(持ち運び可能な能力)」が、新しい分野でどのように活かせるかを具体的に示すことです。将来の「ありたい姿」から逆算し、そのために「何を学んできたか」そして「既存のスキルをどう活かせるか」を具体的に示しましょう。

例えば、営業職からマーケティング職を目指すなら、「顧客との折衝で培った課題ヒアリング能力は、ターゲットのインサイトを掴む上で必ず役立ちます」のようにアピールできます。学習意欲や資格取得の実績も加え、挑戦への本気度を伝えましょう。

Warisでは、そうした変化を恐れず、自分らしいキャリアを築こうとする方を全力で応援します。

6. まとめ

フリーランスの職務経歴書づくりで大切なのは、「できること」と「任せられる範囲」を分かりやすく示すことです。企業は即戦力を求めているため、あなたの専門性と対応業務レベル・範囲を明確に伝えましょう。

また、スキルや専門知識だけでなく、企業のフェーズやカルチャーとの相性も重要な要素です。お互いにとって最適な環境であれば、スムーズな立ち上がりと継続的な活躍ににつながります。

業務委託の仕事獲得は、単に案件を得るだけではなく、あなたが最も良いパフォーマンスを発揮できる環境を見つけるプロセスでもあります。そのため、自己PRをしっかりと盛り込み、強みや専門性、人となりを最大限にアピールすることが大切です。

希望する案件を引き寄せるために、自分の得意領域で貢献しつつ、新しいことにも積極的に挑戦する姿勢が伝わる職務経歴書を準備し、万全の体制で臨みましょう!

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